【コラム】闘技場でミスプレイしやすいカードとその使い方
闘技場(アリーナ)で使用するカードは、構築で使用するカードとは違うカードを多く見かけます。また、構築で使用するカードでも使い方が構築とは違う場合があります。ここでは、闘技場で使い方を間違いやすいカードを例に挙げ、その使い方を解説します。
この記事は、海外のコミュニティ掲示板Redditにて投稿された「Cards people misplay in arena」を翻訳した記事になります。
ドルイド
《自然への回帰》
ほとんどの人はこれがひどいカードだと思ってピックしません。このカードは重いコントロールに寄せた時はそれほど素晴らしいカードではありませんが、《獰猛な咆哮》や《野生の力》の入ったテンポ重視のドルイドでは、たまにゲームを壊すほどの活躍をします。
《自然への回帰》はテンポカードです。《タール・クリーパー》や2マナミニオンにでも使うのが正しい場合があります。adwctaは配信で《自然への回帰》を2ターン目に使用して、12勝目を飾っています。このカードはドルイドにとって唯一の確定除去です。
《枝分かれの道》
《枝分かれの道》を早くに使用しないでください。後でアーマーや追加のダメージが必要になるかもしれません。
また、1枚以上のドローが必要になる場合、必ず先にドローから選択してください。ドロー+アーマーにしようと計画して使ったとしても、《朽ちかけたアップルバウム》を引いて2枚目のドローが欲しくなったり、《獰猛な咆哮》を引いて攻撃力+1でリーサルになるかもしれません。後ドローをしてはいけません。
《自然の怒り》
闘技場では《自然の怒り》をほとんど1ダメージで使用しません(トップ勝負している時やヒーローパワーで倒したくないくらい攻撃力の高いミニオン、挑発に守られて攻撃できないミニオンを除きます)(注釈:逆に言うと2マナ3点として使用するために弱いミニオンには使用したくない)。闘技場以外の通常の構築戦で1ダメージを多用する理由は下記になります。
1)ほとんどのドルイドのデッキはコンボデッキです。《自然の怒り》はデッキ内最弱カードとなります。使い道としてはデッキを回転させコンボパーツを探すために使用します。
2)多くの相手が、ドルイドを倒すためにミニオンをたくさん並べて攻めてくるわけではありません。(注釈:《拡がりゆく虫害》があるため)
闘技場では2マナ3ダメージが必要になります。
《拡がりゆく虫害》
相手が攻撃力5以上のミニオンを3体出していて、リーサルには届かないとしましょう。《拡がりゆく虫害》を使用した場合、普通にトレードされて盤面が強化され、次のターンには負けてしまうでしょう。ベストな賭けは相手に無視してもらえそうなミニオンをプレイすることです。ステルス持ちミニオンや《フローズン・クラッシャー》等を出し、次のターンにより大きな《拡がりゆく虫害》を狙います。
さまざまなシナリオがあり、私は本当にそれらをすべて説明できません。《拡がりゆく虫害》をプレイしようとするたびに、自分自身に質問してください。ここからどのように勝つのですか?効果は十分ですか?相手がトレードしてこないことを祈り、次のターンに《拡がりゆく虫害》を効果的に使うべきかもしれません。
ハンター
《必殺の一矢》
誰もがRNGのせいで《必殺の一矢》を好みませんが、大きな挑発ミニオンを除去するために運に頼らなければならないことがあります。多くの場面で《必殺の一矢》を3ターン目に使うのは十分良い手です。3マナを使って3マナのミニオンを除去できればよく、《タール・クリーパー》や《孤高の勇者》に使えればほとんどの試合で勝てるでしょう。
《洞窟ヒドラ》
《洞窟ヒドラ》が相手にいる場合、トーテムや1/1を作ってはいけません。《洞窟ヒドラ》が攻撃して死んでも、ダメージを与えるのにも注意です。《ナイフ・ジャグラー》や聖なる盾ミニオンの間に巨大な挑発ミニオンを置くのもあまり賢明ではありません。
メイジ
《ブリザード》
《拡がりゆく虫害》で書いたことを読んでください。唯一の勝ち筋が、ミニオンをプレイし、相手がトレードしないことを祈り、それから《ブリザード》を撃って2ターン以内に殴りきる、しかないことがたまにあります。
パラディン
《カワキタニの看守》
《カワキタニの看守》は2ターン目にプレイしない2マナのカードです。後攻でコインからプレイしないでください。手札に加わる[シルバーハンド新兵]はとても貴重です。ボードの状況と次のターンを加味して、ヒーローパワーを交えながら効率的に使用しましょう。パラディンは新兵を強化する手段を多く持っています。理由なく新兵を浪費してはいけません。
《アルダーの平和の番人》
もしあなたが3/2をプレイし、相手のコイン4/3に《アルダーの平和の番人》を使えればそれだけで勝てます。大きなミニオン用に《アルダーの平和の番人》を温存しないでください。早期に大きくテンポを得るために使いましょう。
《闇の判決》
《アルダーの平和の番人》と同じです。自分の新兵に使って、相手の2/3に有利トレードをしましょう。もし新兵でなく《アージェントの従騎士》に使えたら、相手は盤面を取り返すのが困難になるでしょう。
プリースト
《ノースシャイアの聖職者》
相手がパラディンやハンターでない限り、1ターン目にプレイしないでください。マリガンでもキープしません。相手が2/3をプレイしてくれた場合でも、序盤からドローのために2マナを払い続けていると負けてしまいます。
(注釈:この部分に対して、Redditでは3/2のミニオンより2/3が多く、自分が後続の2マナを持っていれば相手にプレイを悩ませることができるからプレイして良いのでは?とも議論されています。
それに対して著者は、昔のような2マナ必須時代と違い、今の環境は3マナミニオンからスタートすることも多いためクラスによっては《ノースシャイアの聖職者》は1ターン目に出してもフリートレードされると言っています。)
《思念透視》
先手の1ターン目にプレイしないでください。コインを手札に加えるのは好ましくありません。相手が《フレイム・エレメンタル》のような弱いカードを手札に加えたかどうかも注視しましょう。
《影の超越者》
《ノースシャイアの聖職者》と同じです。後続がいないのに、コインから《影の超越者》を出すのは良い手ではありません。
《心霊絶叫》
相手のデッキに悪いミニオンを送るために《心霊絶叫》を使わないでください。そのミニオンを引くことはほとんどありませんし、すでに十分な脅威を手札に握っているかもしれません。私の手札がたくさんあるのに、《チルウィンドのイェティ》と3体の1/1に対して《心霊絶叫》を使ってきた相手がいました。次のターンに私が出した2体の脅威に対して、回答を持っていませんでした。《心霊絶叫》はものすごく強力なカードです。無駄遣いはやめましょう。
ローグ
《掏り取り》
このカードを使って良い場面は主に3つです。
a)デッキや手札が非常に重い時。基本的に《掏り取り》を使用する暇がありません。以前、この条件を持つデッキを使用した時、私は4ターン目にやることが無かったので2マナミニオンと《掏り取り》を使用しました。
b)手札を使い切った時。《掏り取り》はランダムカードのため、ほとんどの場合においてデッキのカードよりも価値が低いです。そのため、最初に使用したい自分のカードから使用するべきです。
c)どうしても必要なカードがある時(自分の手札に解答が無い)
《エルフの吟遊楽人》
コインからの《エルフの吟遊楽人》はやめましょう。カードを得てもボードは失っています。このカードを使っていいのはカードが尽きてきた時とこちらが盤面を取っていて全体除去をケアしてあまり盤面を広げたくない時です。
《幻覚》
初手としてキープしてはいけません。1ターン目として有効なのはボードに残るミニオンです。また、マリガンでハンドに戻ってきても1ターン目にプレイしてはいけません。とっておくことでコンボの起動役になりますし、1ターン目には後に必要になるカードがわからないことが多いです。たとえば、プリースト相手に《精神支配》と《ホーリーノヴァ》で《精神支配》を選んだとしても、相手が小粒のミニオンをたくさん並べてくるかもしれません。
シャーマン
《不安定な進化》
このカードはやや複雑です。アグロデッキの場合、最速で6マナミニオンを3ターン目に進化で召喚するのは良い動きです。しかし、相手がコントロールデッキの場合かつ対抗策を持っていない場合は、デッキで最も価値の高いカードを無くしたも同義です。
まず《山の巨人》に進化させることはやめましょう。欲張ってはいけません。もし1体に8マナかけて8/8を召喚するなら、多くの場合において他のミニオンを進化させた方が強いです。
《終末予言者》、《ガラガラガイコツ》などの最悪なカードに進化した時はもう1マナかけて進化する必要があります。
もし多くのミニオンを全体的に強化したい時は1コストミニオンを最初に進化させましょう。《光熱のエレメンタル》《魔法使いの弟子》に進化するかもしれないからです。(注釈:《不安定な進化》が0コストになるため全てのミニオンを際限無く進化できる)
オーバーロード
シャーマンをプレイする時は常に次のターンのことも考えてください。《アース・エレメンタル》を5ターン目に出すのは一見正しそうですが、もし次のターンにプレイできるカードがなくなるのであれば、正しい手ではないかもしれません。
ウォーロック
《非力の呪い》
ミニオンの攻撃力は0ではなくマイナスまで下がります。そのため、マナに余裕があれば全てのミニオンの攻撃力が0だとしても発動し続けましょう。そうすることで次の相手のターンに《血の渇き》や《ボーンメア》を使用されたとしても攻撃されることはありません。
ヒーローパワー
あなたが高い能力を持つプレイヤーでない限り、ターンの最後にタップするのを止めましょう。優秀なプレイヤーであれば、デッキの中身を全て理解しているため、最後にタップすることで相手に自分が初心者であるとブラフをはれます。あまり意味がある行為ではありませんが・・。
ウォリアー
《号令》
このカードを使用して相手の猛毒ミニオンに攻撃した場合、体力が1点のミニオン以外は猛毒の効果で破壊されてしまいます。逆に体力が1点のミニオンで攻撃すれば死にません。そもそもダメージを受けないからです。
中立
《獰猛なクッチャベラー》
多くのプレイヤーは手札が10枚になる時はこのミニオンで攻撃しません。次のドローでデッキが燃えるからです。しかし、本当は攻撃するべきです。攻撃したあとに手札が増えるので、そのあとに手札からカードを使用します。カードを使い切る前に手札が10枚以上になる分には《獰猛なクッチャベラー》が消えるだけです。こうすることで打点を無駄にすることがなくなり、手札が燃える心配もいりません。
《ヴォイド・リッパー》
忘れないでください。このカードは”全てのミニオン”の攻撃力を反転する効果です。つまりは味方のミニオンも対象です。こんなシーンをよく見かけます。私の4/8の《始祖ドレイク》に対して相手の場には4/3の《チルウィンドのイェティ》がいます。相手は《始祖ドレイク》を処理しようとして《ヴォイド・リッパー》を召喚します。《始祖ドレイク》は8/4となりますが、相手の《チルウィンドのイェティ》も3/4になるのです。相手は少し考えてから「おおっと」とエモートしました。
《号泣のバンシー》
このカードを無視するのはやめましょう。相手のファティーグを狙うのはやめましょう。それは起こりません。《号泣のバンシー》は非常に強力な4マナミニオンです。あなたがもし処理できる時は処理しましょう。
私は、このカードを止めるために《ブリザード》を浪費している場面を見たことがあります。
他にもadwctaが《号泣のバンシー》を使用した時のことを覚えています。その時、相手は《凍てつく玉座の既視感》をセットしていました。adwctaはこのターンをスキップすることを決めました。そうです。彼はまたバンシーを召喚せず、2ターン後にトップデッキした3コストミニオンを召喚しました。それほどに強力なカードなのです。
《ヒルドニル・フロストライダール》
ミニオンを凍結すると「次の攻撃がスキップ」されます。ミニオンが攻撃していない時に凍結すれば、次のターンにすぐ動くことができます。攻撃してから凍結すると、次のターンも凍結したままとなります。ほとんどの場合、《ヒルドニル・フロストライダール》を召喚する前に攻撃はしてはいけません。そうすることで次のターンにすぐさまトレードやフェイスを詰めることができます。
《壊死のガイスト》
もしあなたが2点全体ダメージの全体除去を持っていて、そのあとに1点ダメージでガイストを処理しようとしているなら覚えてください。1点ダメージが最初です。私は何度もこのカードに対して先に《ブリザード》が打たれているのを見たことがあります。
木霊カード全般
木霊カードは強力ですが、《幽霊民兵》を9ターン目に3体並べたいがために、3ターン目と6ターン目をスキップするのは良いプレイとは言えません。もし3ターン目をスキップしたら9ターン目まで生き延びることはできません。
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