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ハースストーン/Hearthstoneにおける、強いデッキと使い方をまとめています。

冬季プレイオフ観戦ガイド

2019/01/22

1月は大型大会が毎週のように開催されます。
今週末にはハースストーングランプリと冬季EUプレイオフと学生対抗戦の決勝が、来週末にはWESG日本予選と冬季NAプレイオフが、再来週末には冬季アジアプレイオフが開催されます。
この記事では、現在の大会環境でどのような構成がどのような思惑で使われているのかを、プレイオフに参加する選手のリストや、それ以前の大会を参照しながら解説します。
アジアプレイオフに出場するNAGONが執筆します。

基礎知識〜3つの構成を知ろう〜

大会に出たことがない方向けなので「3つの構成」でピンと来た方は読み飛ばしていいです。
大会は4ヒーロー1BANコンクエストという方式で行われます。
持ち込んでBANされなかった3つのデッキすべてで1勝ずつするまで戦うルールのため、弱いデッキや相手との相性が悪いデッキが足を引っ張りやすいです。
そのため、できるだけ強いデッキを持ち込むのはもちろんですが、似たようなデッキを持ち込んで相性を揃えることが定石とされています。
「パー、パー、チョキ」vs「グー、グー、グー」で当たったらパー2つで有利を取れていてもチョキが足引っ張って負けてしまう、という考え方です。

ハースストーンのデッキは雑に分類すると、だいたいの環境で「アグロ」、「コントロール」、「アンチコントロール」の3種類が存在します。
「アンチコントロール」は今だと【断末魔ハンター】や【ビッグプリースト】が当てはまります。
この3種は基本的には3すくみになっており、「アグロ」は「アンチコントロール」に強く、「アンチコントロール」は「コントロール」に強く、「コントロール」は「アグロ」に強いです。
そのため、定石通りに4デッキを選ぶと、「アンチコントロール」に強いデッキ4つの「アグロ構成」、「コントロール」に強いデッキ4つの「アンチコントロール構成」、「アグロ」に強いデッキ4つの「コントロール構成」のいずれかになります。

ですが、実際に組まれる構成は必ずしも同型デッキ4つで構成されません。
デッキパワーを重視して「コントロール構成」に「アグロに強いアグロ」が入り込んだりします。
また、構成を組む時にはデッキ単位だけでなく構成単位での相性も考慮されます。
「あの流行りの構成にこの構成なら有利を取れている」とか「今多いアグロ構成をメタりつつ、これから増えるであろう同型の構成にも有利を取れるようにしよう」等です。
そのため、直近の大型大会はその後の大会に大きな影響を与えます。

ナーフ後から冬季EUプレイオフまでの環境推移①〜アグロ構成の台頭〜

最初に環境に大きく影響を与えたのはhunterace選手、kolento選手という二大巨頭によるアグロ構成です。

どちらも【ビーストハンター】【奇数ローグ】【奇数シャーマン】を採用したアグロ構成です。
hunterace選手は星持ちマスターのみが参加できるマンスリー大会で、kolento選手はWESGウクライナ予選で優勝しました。
ナーフ直後の大型大会で最強格の2選手が結果を出したため、一気にアグロ構成の人気が高まりました。

ナーフ後から冬季EUプレイオフまでの環境推移②〜ビースト秘策ハンターとSeikoのコントロール構成〜

最初は【ビーストハンター】といえば【ミッドレンジハンター】ベースにした型しかなく、それでもTier1の強さを誇るデッキでしたが、12/25にwiRerが【秘策ハンター】をベースにした【ビーストハンター】を生み出しました。

この型は【ミッドレンジハンター】と【呪文ハンター】の良い所取りをしたようなデッキで、【ミッドレンジハンター】よりも長期戦に強く、【呪文ハンター】よりも序盤戦に強いです。アグロデッキなのでアンチコントロールに強く、アグロにも強く、コントロールにも《ズルジン》の力で勝てることがある、夢のようなデッキです。

1月に行われた星持ちマスターのみが参加できるマンスリー大会では、Seiko選手がこのデッキを入れた構成で優勝しました。

ランク戦ではほとんど見ない【奇数ウォリアー】や【トグワグルドルイド】が入った奇妙な構成ですが、アグロに強くデッキパワーの高いデッキで構成された「コントロール構成」に分類されます。


(画像は@ShangHighHSさんのツイートより引用)

12月の影響でこの大会はアグロ構成が多かったため、Seikoの構成はかなり戦いやすかったでしょう。
また、本人がツイートされている通り、この構成はコントロール構成でありながらコントロール構成との戦いもかなり意識されています。
【OTKパラディン】はコントロール構成のBAN対象になりうるくらいコントロールに強く、【奇数ウォリアー】には《肉食キューブ》《無貌の召喚師》が2枚も採用されファティーグ戦がかなり意識されています。【トグワグルドルイド】もコントロールには強力です。

この構成がEUプレイオフのリストにも大きく影響を与えることになりました。

EUプレイオフの構成の傾向

1/8から1/9にかけて、EUプレイオフのリストが一斉に公開されました。

(画像は@OmbreJPNさんのツイートより引用)

Seiko選手の影響もあり、【ビースト秘策ハンター】がアグロ構成にもコントロール構成にも採用され、80人中48人ものプレイヤーがこのデッキを持ち込みました。残りの32人中18人はアンチコントロール構成として【断末魔ハンター】を採用しています。
コントロール構成はSeiko構成の亜種が多く、ランク戦でほとんど見ない【奇数ウォリアー】は20人に採用されました。また、同型対決を意識してSeiko選手も採用していた《肉食キューブ》を入れる選手が多く、《ダイアホーンの幼生》を回収できる《墓に潜むもの》まで採用している選手もいます。

シャーマンのリストもファティーグを強く意識して組まれたオリジナルデッキとして注目です。

また、【コントロールプリースト】も32人と多く、驚くことにその半数近くが【奇数ローグ】などと一緒にアグロ構成に採用されています。「アグロ構成に強いアグロ構成」を目指した結果と言えるでしょう。コントロールデッキながら《思念撃破》によるリーサル能力の高さで【キューブロック】や【ビッグプリースト】、【断末魔ハンター】といったアンチコントロールにも五分以上がつくことも評価されていそうです。

【偶数ウォーロック】や【偶数パラディン】もデッキパワーの高さが評価され、両デッキとも25人が持ち込んでいます。両デッキとも【OTKパラディン】をターゲットにしたアンチコントロール構成に採用されたり、アグロ構成に採用されたりしています。

総括

アグロ構成の流行からコントロール構成が台頭し、EUではアンチコントロール構成を持ち込むプレイヤーまで現れました。このメタが回る早さは流石最強地域EUです。構成が多種多様すぎて正直どの構成が勝つか予想がつきませんが、この大会が後のプレイオフやWESGに与える影響は間違いなく大きいでしょう。

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