【カード変更】ボーンメア・パッチーズ・ラザ・蟲の大規模下方修正【環境考察】
2018/02/07
2018年1月30日深夜、Blizzardによる次期アップデートパッチ10.2の詳細が公開されました。カードの下方修正(ナーフ)を計画していると言われてきましたが、予想を大きく上回る枚数のカードが下方修正されます。
《ボーンメア》: コストを8マナに変更。(7→8に増加)
影響するデッキ
【テンポローグ】
【ミッドレンジズー】
【ドラゴンプリースト】
これにより各デッキは7ターン目の行動パターンが狭まり、ゲームの決着が遅れます。そのため《ボーンメア》を採用せず、さらに早い構築に変更するなどの変化が求められます。
《回廊漁り蟲》: 攻撃力を2に変更。(5→2に減少)
影響するデッキ
【テンポローグ】
【ミッドレンジズー】
【アグロパラディン】
【マーロックパラディン】
【アグロドルイド】
【フェイスハンター】
【ドラゴンプリースト】
【海賊ウォリアー】
【進化シャーマン】
【秘策メイジ】
この攻撃力の低下は非常に厳しく、引き続き採用されるかと言うと極端に採用率は減少するでしょう。元々アグロミラーにおいては序盤に引き込めるか運の要素が強いカードでした。これにより特定のトークンデッキで採用されるカードとなるでしょう。
《海賊パッチーズ》: 「突撃」を削除。
影響するデッキ
【テンポローグ】
【ミッドレンジズー】
【アグロパラディン】
【マーロックパラディン】
【アグロドルイド】
【フェイスハンター】
【海賊ウォリアー】
【進化シャーマン】
【クエストローグ】
このカードが収録された「仁義なきガジェッツァン」は発売から1年以上が経過し、あと2ヶ月ほどでスタン落ちします。1年以上修正しなかったカードがなぜこのタイミングで修正されたのかと言うと、ワイルド環境への配慮のようです。ワイルドデッキでの採用が固定化されないためにこの修正となります。
今回の変更により今まで同様トークン的な使い方は可能ですが、《南海の船長》や《ケレセス公爵》を合わせて2点~3点の即効性のある除去として用いるのは難しくなります。
《縛鎖のラザ》: 「雄叫び: 自分のデッキに重複するカードがない場合、この対戦中、自分のヒーローパワーのコストは(1)になる。」に効果を変更。
影響するデッキ
これにより【ハイランダープリースト】は非常に厳しくなると言えます。《預言者ヴェレン》を活用した《思念撃破》とのコンボの最大打点が極端に減少するからです。構築こそまだ可能ですが、今後はドラゴン軸などヒーローパワー以外の部分で戦える構築になるでしょう。Tier1の欠落は必至と言えます。
とはいえ、この半年ほどを圧倒的な強さでTier1に君臨したアンドゥインをプレイヤーは忘れることはありません。リリース日より彼が一度もTier1に到達することができなかった過去を完全に払拭できたのは事実です。お役御免といったところでしょうか。
ナーフ実施時期
公式ページでは「来月実装」としか記載されていませんが、一週間程度と予想されるため2月上旬での適応と思われます。
また、ナーフ時から2週間は魔素の還元量が増加するため、使わないカードは砕いてしまいましょう。
《海賊パッチーズ》:レジェンド
通常時 | 増加時 | |
---|---|---|
ノーマル還元 | +400 | +1600 |
ゴールデン還元 | +1600 | +3200 |
《縛鎖のラザ》:レジェンド
通常時 | 増加時 | |
---|---|---|
ノーマル還元 | +400 | +1600 |
ゴールデン還元 | +1600 | +3200 |
《回廊漁り蟲》:エピック
通常時 | 増加時 | |
---|---|---|
ノーマル還元 | +100 | +400 |
ゴールデン還元 | +800 | +1600 |
《ボーンメア》:コモン
通常時 | 増加時 | |
---|---|---|
ノーマル還元 | +5 | +40 |
ゴールデン還元 | +50 | +400 |
今後の環境について
《ケレセス公爵》の下方修正が無いのはポイントになりそうですが、《回廊漁り蟲》《ボーンメア》とは合わせて採用されている場合が多いカードのため全体的に弱体化していると言えます。
また、今回【ハイランダープリースト】以外は全てアグロ~ミッドレンジのデッキが弱体化したことになります。そのため現在も環境に存在する【コントロールウォーロック/キューブロック】【コントロールメイジ】【翡翠ドルイド】などのデッキは勢力として相対的に強くなったと言えます。【ドラゴンプリースト】も、遅いデッキが増えるのならOTK型も強力ですし、《ヴォイドロード》に強い《精神支配》を採用した《性悪な召喚師》型も悪くありません。
環境にあまりいないデッキでいうと【ミラクルローグ】【クエストローグ】などアグロに弱かったローグデッキも増加する可能性があります。また、現状はあまりにアグロが強力であったせいで存在しなかったミッドレンジデッキも新しく開発される可能性があります。《肉食キューブ》《性悪な召喚師》などが他のデッキで活用される場合も考えられます。
いずれにせよ、新環境は【コントロールウォーロック/キューブロック】を中心にメタが形成されるのではないでしょうか。その場合は《スペルブレイカー》や武器破壊などの特定のメタカードが流行するため構築の際は意識しておきましょう。
参照記事
来たる10.2アップデートでは、以下のカードのバランス調整が行われる予定です。
「ボーンメア」: コストを8マナに変更。(7→8に増加)
「ボーンメア」は構築戦でも闘技場でも非常に強力なカードとして活躍しています。盤面に大きな、そして即効性のある影響を与えることができ、しかも中立カードであるため、様々なデッキに入り込んでいます。
マナコストを1 増やすことで、対戦相手に強力な終盤向けカードを使うための時間的余裕を与え、ボーンメアが盤面に与える効果に対抗できるようにします。
「回廊漁り蟲」: 攻撃力を2に変更。(5→2に減少)
「回廊漁り蟲」のマナコスト減少効果の性質上、このカードが序盤に手札にあるかどうかで優劣が大きく左右されます。
非常に強力な中立カードなので、「回廊漁り蟲」は多くのクラスに使用されています。攻撃力を下げることで、このカードの総合的な優劣の振れ幅とパワーレベルを抑えながらも、このカードを早めに引けた場合には、ゲームが理想的に展開した場合に低コストのミニオンを確保できるという優位をプレイヤーに与えられるという点は維持します。
「海賊パッチーズ」: 「突撃」を削除。
ハースストーンの新年度が近づいている今、私たちは「パッチーズ」がスタンダードから去った後も現在の地位を保ち続けることへの懸念を解消したいと考えました。「パッチーズ」は、彼を利用するためだけにほとんどすべてのクラスが海賊を何人か採用するほど強く、また彼の序盤での強さは、コントロールデッキにパッチーズ対策を強いるものでした。今回の変更は、ワイルドのプレイヤー達に自由にデッキを構築できる余地を与えるはずです。
「突撃」を削除することで、彼のパワーレベルを下げてデッキに採用される頻度を減らしつつ、序盤戦での爆発的推進力を奪うことで、対戦相手に「パッチーズ」に対応できる時間的余裕を与えるのが狙いです。
「縛鎖のラザ」: 「雄叫び: 自分のデッキに重複するカードがない場合、この対戦中、自分のヒーローパワーのコストは(1)になる。」に効果を変更。
「海賊パッチーズ」に対してと同様、ラザがずっと現在の地位を保ち続けることには懸念があります。「ラザ」は現在「影刈アンドゥイン」とともに使われる重要なコンボパーツになっており、彼を5ターン目以前に引けるかどうかが対戦を大きく左右します。彼の「雄叫び」能力を調整することで、スタンダードで「影刈アンドゥイン」と組み合わせて使用する際の総合的な強さを引き下げるとともに、ハースストーンの新年に備え、ワイルドにおいても彼のパワーレベルを妥当な範囲に留めるでしょう。
来月実装されるアップデート10.2にてカード調整が実施されてから2週間の間、これらのカードは満額の魔素に還元できるようになります。最後まで読んでくれてありがとう、また酒場で会いましょう!
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